風がほどける季節に、旅人は灯りを追う
雪が融ける音を聞いた朝、空気の匂いが変わる。
十勝の3月は、冬の終わりと春の始まりが重なり合う。
氷の祭りが静かに幕を閉じ、花の香りがまだ遠い頃。
旅人は、その”はざま”に灯る光を追いかけて歩き出す。
帯広駅を降りた朝、風はまだ冷たい。けれど、その冷たさの中に柔らかさが混じっている。2月までの氷の硬さとは違う、ほどけかけた空気。3月の十勝は、そんな曖昧な温度の中で、人々が集い、祭りを開き、季節を送り出す。
氷の上に立つ露天風呂、雪に埋もれたキャンドル、冬の最後を照らすライトアップ。そして、少しずつ顔を出し始める春を迎える音楽と、クラフトと、温もり。この記事では、2026年3月の十勝・帯広エリアで体験できる20のイベントを、旅人の目線で記録していく。
2026年3月|十勝の季節を彩る20のイベント
1. ウインターフェス in エコパオープン|冬の遊びをまだ、味わえる場所
音更町の十勝エコロジーパークで、12月から3月末まで開催されている冬季限定イベント。スノーラフトに乗って雪原を駆け抜け、スノーチューブで滑り降りる。クロスカントリースキーで広大な敷地を自由に歩く。3月はまだ雪が残り、冬の終わりを惜しむように遊ぶ親子の姿がある。
開催地: 音更町 十勝エコロジーパーク
開催期間: 2025年12月1日〜2026年3月31日
駐車場: あり
ジャンル: 冬アクティビティ・ファミリー向け
晴れた日の午後、雪が柔らかくなり始めた丘を滑る子どもの笑い声が響く。冬と春の境界線を、体で感じる場所だ。
2. しかりべつ湖コタン2026|氷の村の、最後の輝き
鹿追町の然別湖に現れる、氷だけで作られた村。氷上露天風呂、アイスバー、氷のホテル。すべてが湖の氷から生まれ、春には消える。3月15日まで開催されるこのイベントは、まさに”冬の終わり”を象徴する祭りだ。
開催地: 鹿追町 然別湖
開催期間: 2026年1月24日〜3月15日
駐車場: あり
ジャンル: 氷上体験・温泉・幻想的風景
夜、星空の下で氷の露天風呂に浸かる。湯けむりの向こうに見える氷の彫刻と、遠くの山の影。この世界が消える日を想像しながら、旅人は静かに目を閉じる。
3. おびひろ氷まつり|帯広の冬を締めくくる、氷と光の祭典
帯広市の緑ヶ丘公園で開かれる、十勝最大の冬まつり。氷彫刻が並び、スノースライダーで子どもたちが歓声を上げ、カーリング体験で大人も童心に返る。夜になるとライトアップされ、氷が七色に輝く。
開催地: 帯広市 緑ヶ丘公園
開催期間: 2月下旬〜3月上旬(予定)
駐車場: あり
ジャンル: 冬まつり・ライトアップ・体験型イベント
地元企業や学生が手がけた氷像が、毎年訪れる人々を驚かせる。氷の中に閉じ込められた光が、冬の最後の贈り物のように輝いている。
4. めむろ氷灯夜2026|3,000の灯りが、芽室の夜を包む
芽室公園に並ぶ、約3,000個のアイスキャンドル。一つひとつに火が灯されると、雪原全体が琥珀色に染まる。風が吹くたびに揺れる炎が、訪れた人々の顔を優しく照らす。
開催地: 芽室町 芽室公園
開催期間: 3月初旬(予定)
駐車場: あり
ジャンル: キャンドルイベント・ライトアップ
静かな夜だった。音がないほど静かで、キャンドルの揺れる音だけが聞こえる気がした。十勝屈指の冬夜イベントと呼ばれる理由を、旅人は言葉にしなくても理解する。
5. 第50回うまいっしょしんとく大雪まつり|屈足湖畔で過ごす、冬の最後
新得町の屈足湖畔で1月から3月まで長期開催される雪まつり。雪像展示、スノーモービル体験、靴スキー。地元の人々が作り上げた雪の世界が、春までゆっくりと旅人を迎え入れる。
開催地: 新得町 屈足湖畔
開催期間: 2026年1月10日〜3月8日
駐車場: あり
ジャンル: 長期開催・雪像・アクティビティ
50回目を迎える歴史ある祭り。地域の誇りと、冬を楽しむ知恵が詰まった場所だ。
6. 十勝川温泉 琥珀ナイトアンドマルシェ|温泉街が琥珀色に染まる夜
音更町の十勝川温泉街が、琥珀色のライトアップで彩られる。モール温泉を象徴するこの色は、夜の雪景色に溶け込み、幻想的な風景を生む。夜マルシェも同時開催され、温かい飲み物や地元の食材が並ぶ。
開催地: 音更町 十勝川温泉街
開催期間: 2月下旬〜3月初旬
駐車場: 各宿泊施設・公共駐車場あり
ジャンル: ライトアップ・マルシェ・温泉
湯上がりに外へ出ると、温泉街全体が優しい光に包まれていた。寒さを忘れるほどの美しさに、旅人は足を止める。
7. 白蛇姫まつり|伝説が舞う、然別湖の神秘
鹿追町の然別湖畔で行われる、アイヌの伝説を再現した舞台芸能祭。全長13メートルの白蛇と姫が湖畔に登場し、幻想的な物語が繰り広げられる。冬の湖を舞台にした伝統行事は、十勝の歴史と文化を今に伝える。
開催地: 鹿追町 然別湖畔
開催期間: 3月上旬(例年)
駐車場: あり
ジャンル: 伝統芸能・舞台・神話
雪の上で舞う白蛇の姿を見たとき、旅人は時間を忘れる。ここには、語り継がれるべき物語がある。
8. 帯広市図書館 春の特別展示「絵本と音楽」展|物語と音が響き合う空間
帯広市図書館で開催される、絵本と音楽をテーマにした企画展示。人気絵本の原画やイラストが並び、読み聞かせコンサートも同時開催される。親子連れで賑わう、春を迎える文化イベント。
開催地: 帯広市図書館
開催期間: 3月1日〜3月31日
駐車場: あり
ジャンル: 展示・音楽・読み聞かせ
静かな図書館に、優しい音楽が流れる。子どもたちの目が輝き、大人もまた絵本の世界に引き込まれていく。
9. 幕別町 春を告げるクラフトフェス|手仕事が集まる、季節の市
幕別町百年記念ホールで開催される、地域作家のクラフトフェス。木工、陶芸、染織。それぞれの手から生まれた作品が並び、作り手との対話が楽しめる。春の訪れを祝う、温かな空間。
開催地: 幕別町百年記念ホール
開催期間: 3月15日(土)・16日(日)
駐車場: あり
ジャンル: クラフトマルシェ・手仕事・地域文化
一つひとつの作品に触れると、作り手の息遣いが感じられる。春を告げるのは、人の手の温もりだ。
10. 十勝ダム 40周年記念ダムカード配布イベント|ダムを旅する記念の一枚
清水町の十勝川上流管理事務所で、40周年特別デザインの記念ダムカードを無料配布。ダムファンや旅人たちが訪れ、記念の一枚を手にする。ダムを巡る旅の楽しさを、改めて思い出させてくれるイベント。
開催地: 十勝川上流管理事務所(清水町)
開催期間: 2025年4月1日〜2026年3月31日
駐車場: あり
ジャンル: ダムカード・記念イベント
カードを受け取り、ダムを見上げる。水の力と人の技術が交差する場所に、旅の足跡を残していく。
11. 帯広文化ホール 春のミュージカルウィーク2026|地元の舞台が春を呼ぶ
帯広文化ホールで開催される、地元劇団や高校演劇部によるミュージカルウィーク。若い才能が舞台に立ち、観客を物語の世界へと誘う。春を迎える帯広の文化イベント。
開催地: 帯広文化ホール
開催期間: 3月7日〜3月23日
駐車場: あり
ジャンル: 舞台・ミュージカル・地域文化
カーテンが開くと、若者たちの声が響く。季節の変わり目に、新しい物語が始まる。
12. 大樹町 宇宙のまちフェスタ2026|空を見上げる、未来の祭り
道の駅コスモール大樹で開催される、宇宙港構想記念の科学体験イベント。子ども向けのミニロケット発射デモや宇宙に関する展示が並ぶ。未来を見据える大樹町の想いが詰まった祭り。
開催地: 道の駅コスモール大樹
開催期間: 3月9日(日)
駐車場: あり
ジャンル: 科学体験・子ども向け・宇宙
ロケットが空へ向かう瞬間、子どもたちの歓声が上がる。十勝の未来が、ここから飛び立つ。
13. 豊頃町 はるにれの木 春待ちライトアップ|春を呼ぶ光の中で
豊頃町のシンボル、はるにれの木を「春を呼ぶ光」でライトアップ。雪原に立つ一本の巨木が、夜空に浮かび上がる。写真撮影の人気スポットとしても知られ、多くの旅人が訪れる。
開催地: 豊頃町 はるにれの木
開催期間: 3月1日〜15日
駐車場: あり
ジャンル: ライトアップ・写真撮影スポット
光に照らされた木は、まるで生きているようだった。春を待ちわびる姿が、旅人の心に刻まれる。
14. 清水町 早春のやきもの市 プレイベント|土と炎の物語
5月の本開催に先行した限定企画。陶芸体験と窯ギャラリーツアーが楽しめる。土を触り、炎の痕跡を見る。春の訪れとともに、人の手仕事に触れる時間。
開催地: 清水町内
開催期間: 3月22日(土)・23日(日)
駐車場: あり
ジャンル: 陶芸・体験・ギャラリー
ろくろを回す手の動きを見ていると、時間がゆっくり流れる。春は、静かに始まる。
15. 足寄町 早春音楽祭2026|若い音が春を運ぶ
中高生吹奏楽部の合同演奏会。観覧無料で、地域の人々が集う文化イベント。まだ寒さの残る3月に、若者たちの音楽が春を呼ぶ。
開催地: 足寄町内
開催期間: 3月14日(金)
駐車場: あり
ジャンル: 音楽・地域文化・無料イベント
ホールに響く音に、旅人は春の予感を感じる。季節は、音とともにやってくる。
16. 浦幌町 春のブックカフェフェア|本と珈琲、春の香り
浦幌町図書館のカフェスペースで開催される、古書販売と地元焙煎コーヒーのコラボイベント。静かな空間で本を手に取り、温かい珈琲を飲む。春を迎える、穏やかな時間。
開催地: 浦幌町図書館カフェスペース
開催期間: 3月16日(日)
駐車場: あり
ジャンル: ブックカフェ・古書・珈琲
本のページをめくると、春の匂いがした。珈琲の湯気の向こうに、新しい季節が見える。
17. 士幌町 春の健康ウォークラリー|歩いて、温泉で、春を迎える
市街地周回コースを歩き、温泉入浴券をもらえる健康イベント。春の空気を吸いながら歩く心地よさと、歩き終えた後の温泉の心地よさ。地域の人々と旅人が一緒に楽しむ。
開催地: 士幌町市街地
開催期間: 3月23日(日)
駐車場: あり
ジャンル: ウォーキング・温泉・健康イベント
歩き終えた体を温泉が癒す。春を体で感じる、シンプルで豊かな時間。
18. 中札内美術村 冬の終わり展2026|雪国とアートが交差する
雪国とアートをテーマにした特別展示。ライブペイントショーも開催され、目の前で作品が生まれる瞬間を見ることができる。冬の終わりを芸術で締めくくる、美術村らしいイベント。
開催地: 中札内美術村
開催期間: 3月1日〜24日
駐車場: あり
ジャンル: 美術展示・ライブペイント
筆が動くたびに、冬が春へと変わっていく。芸術は、季節の境界を描く。
19. 芽室町 春香マルシェ|花と食と、春の喜び
春の訪れを祝う屋内マルシェ。花苗販売、スイーツ、雑貨。色とりどりの商品が並び、春を待ちわびた人々が集まる。季節の変わり目を祝う、温かな空間。
開催地: 芽室町内
開催期間: 3月29日(土)・30日(日)
駐車場: あり
ジャンル: マルシェ・花・スイーツ・雑貨
花の香りが会場に満ちると、春がもうすぐそこにあることを実感する。人々の笑顔が、何よりも春らしい。
20. 音更町 ガーデンスパ湯あかりフェスティバル|湯けむりの中で輝く光
湯けむりの中で輝くキャンドルライトと、温泉DJイベント。音楽と光と温泉が一体となった、新しいスタイルの温泉イベント。冬の終わりを祝う、特別な夜。
開催地: 音更町 ガーデンスパ
開催期間: 3月1日〜10日
駐車場: あり
ジャンル: 温泉・キャンドル・音楽イベント
温泉に浸かりながら音楽を聴く。キャンドルの光が揺れる中、季節の境目を体で感じる。
イベント一覧表(2026年3月)
| 月 | イベント名 | 開催地 | 開催期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 3月 | ウインターフェス in エコパオープン | 音更町 | 12/1〜3/31 | 冬アクティビティ |
| 3月 | しかりべつ湖コタン2026 | 鹿追町 | 1/24〜3/15 | 氷上露天風呂 |
| 3月 | おびひろ氷まつり | 帯広市 | 2月下旬〜3月上旬 | 氷彫刻・ライトアップ |
| 3月 | めむろ氷灯夜2026 | 芽室町 | 3月初旬 | 3,000個のキャンドル |
| 3月 | うまいっしょしんとく大雪まつり | 新得町 | 1/10〜3/8 | 長期開催・雪像 |
| 3月 | 琥珀ナイトアンドマルシェ | 音更町 | 2月下旬〜3月初旬 | 温泉街ライトアップ |
| 3月 | 白蛇姫まつり | 鹿追町 | 3月上旬 | 伝統芸能・舞台 |
| 3月 | 春の特別展示「絵本と音楽」展 | 帯広市 | 3/1〜3/31 | 絵本展示・コンサート |
| 3月 | 春を告げるクラフトフェス | 幕別町 | 3/15〜16 | クラフト作家マルシェ |
| 3月 | 十勝ダム40周年記念 | 清水町 | 4/1〜3/31 | ダムカード配布 |
| 3月 | 春のミュージカルウィーク2026 | 帯広市 | 3/7〜3/23 | 地元劇団公演 |
| 3月 | 宇宙のまちフェスタ2026 | 大樹町 | 3/9 | 科学体験・ロケット |
| 3月 | はるにれの木 春待ちライトアップ | 豊頃町 | 3/1〜15 | 写真スポット |
| 3月 | 早春のやきもの市 プレイベント | 清水町 | 3/22〜23 | 陶芸体験・ギャラリー |
| 3月 | 早春音楽祭2026 | 足寄町 | 3/14 | 中高生吹奏楽合同演奏 |
| 3月 | 春のブックカフェフェア | 浦幌町 | 3/16 | 古書×珈琲 |
| 3月 | 春の健康ウォークラリー | 士幌町 | 3/23 | ウォーキング×温泉 |
| 3月 | 冬の終わり展2026 | 中札内村 | 3/1〜24 | 美術展示・ライブペイント |
| 3月 | 春香マルシェ | 芽室町 | 3/29〜30 | 花苗・スイーツ |
| 3月 | 湯あかりフェスティバル | 音更町 | 3/1〜10 | 温泉×音楽×キャンドル |
十勝の気候が決める、まつりのリズム
3月の十勝は、冬と春が綱引きをしている。
朝は氷点下、昼には雪が融け、夜にはまた凍る。
その不安定さが、祭りの色を決める。
氷まつりは3月上旬で幕を閉じる。それ以降は氷が保たない。キャンドルイベントもまた、雪が残るうちに行われる。一方で、クラフトフェスや音楽イベントは室内で開催され、春を待ちわびる人々の心を温める。
十勝の祭りは、自然の摂理に従って生まれ、消えていく。無理に季節を先取りせず、無理に冬を引き延ばさず。土地の息吹に合わせて、人々は集い、祝い、そして散っていく。
旅人がこの土地を訪れるとき、その「季節に素直な祭り」に触れることになる。観光のための祭りではなく、土地と人が共に生きるための祭り。それが十勝のイベントの本質だ。
十勝の自然とともに生きる人々の祭り
氷像を彫る学生、キャンドルに火を灯すボランティア、舞台に立つ高校生。
祭りの背後には、必ず人の手がある。
「めむろ氷灯夜」の3,000個のキャンドルは、地域住民とボランティアが一つひとつ手作業で設置する。朝から夕方まで、雪の中で作業が続く。そして夜、その光が灯る瞬間を見るために、多くの人々が集まる。
「おびひろ氷まつり」の氷像は、地元企業や学生が何日もかけて彫り上げる。寒さの中で黙々と作業する姿を見ると、祭りが「見せるためのもの」ではなく「作ることそのものに意味があるもの」だと気づく。
「春のミュージカルウィーク」で舞台に立つ高校生たちは、何ヶ月も練習を重ねてこの日を迎える。観客席から見える笑顔の裏には、涙も汗もある。
旅人は、その「人の物語」を目撃するために足を運ぶ。完璧な舞台ではなく、生きた舞台。完璧な氷像ではなく、人の手の温もりが残る氷像。それが十勝の祭りの魅力だ。
十勝3月を旅する者へ――実用の知恵
服装と持ち物
- 防寒具は必須: 朝晩は氷点下になるため、ダウンジャケット、手袋、帽子、マフラーは必携。
- 日中は脱ぎ着できる服装を: 昼間は気温が上がることもあるため、レイヤードスタイルが推奨される。
- 足元はしっかりと: 雪が残る場所も多く、滑りにくいブーツや防水性のある靴を。
- 温かい飲み物を持参: 夜のイベントでは体が冷えるため、保温ボトルがあると安心。
- ブランケットやカイロ: 長時間屋外にいる場合は、膝掛けや使い捨てカイロがあると快適。
駐車場と混雑対策
- 人気イベントは早めの到着を: 「めむろ氷灯夜」「おびひろ氷まつり」など人気イベントは夕方から混雑するため、午後早めに到着するのがおすすめ。
- 公共交通機関の活用: 帯広市内のイベントは駅からバスでアクセス可能。車が不便な場合はバスやタクシーの利用も検討を。
- 駐車場情報の事前確認: 各イベント会場の公式サイトで駐車場の有無・台数を確認しておくと安心。
周辺宿泊・アクセス
- 音更・十勝川温泉エリア: 帯広市内からアクセスしやすく、温泉宿も多い。イベント後の温泉は格別。
- 帯広駅周辺: ビジネスホテルが充実しており、夜のイベント後も安心。
- 幕別・芽室エリア: 静かで落ち着いた宿泊施設が点在。レンタカーがあると便利。
まつりは土地の記憶、旅はその一部になること
まつりは、土地の記憶そのものだ。
人が集い、笑い、また散っていく。
その繰り返しの中に、旅の意味が宿っている。
旅人は、その土地に根づく祭りに”参加”するのではなく、”目撃”する。地元の人々が作り上げた世界に、少しだけ足を踏み入れる。そして、その記憶を持ち帰る。
十勝の3月は、そんな「境界の季節」だ。冬と春の間、氷と花の間、終わりと始まりの間。曖昧で、不安定で、だからこそ美しい。
旅人は、その曖昧さの中で、土地の呼吸を感じ取る。完成された観光地ではなく、生きている土地。それが十勝だ。
なりさん川柳
雪融けて
灯り一つに 春の音
旅人のよくある質問
Q1. 十勝のイベントはいつが一番賑わいますか?
A. 3月上旬の「おびひろ氷まつり」「めむろ氷灯夜」は特に人気で、週末は混雑します。平日や午後早めの時間帯を狙うとゆったり楽しめます。
Q2. イベントの混雑を避けるコツは?
A. 夜のライトアップは混雑しやすいため、開始直後や閉会間際が比較的空いています。また、平日開催のイベントは週末よりも落ち着いています。
Q3. 周辺で宿泊するならどのエリアが便利?
A. 帯広駅周辺や音更・十勝川温泉エリアがアクセス・駐車場ともに便利。温泉宿なら、イベント後にゆっくり温まれます。
Q4. 3月の十勝はまだ雪が残っていますか?
A. はい、3月上旬〜中旬はまだ雪が残っています。下旬になると融雪が進みますが、朝晩は凍結することもあるため、滑りにくい靴は必須です。
Q5. 子ども連れで楽しめるイベントはありますか?
A. 「ウインターフェス in エコパオープン」「おびひろ氷まつり」「宇宙のまちフェスタ2026」は家族向けで、体験型アクティビティが充実しています。
Q6. 3月に訪れるべき一番のおすすめイベントは?
A. 「めむろ氷灯夜2026」です。3,000個のキャンドルが灯る幻想的な風景は、十勝の冬を締めくくる象徴的なイベントです。

